ユーロビートじゃ踊れない

CDラックと本棚です

青木理 - 絞首刑

素晴らしい内容だった。
一つの事件&死刑囚ごとに章を分け、事件の背景、犯人の動機と行動、裁判、遺族の心情、死刑囚の心理と心境の変化が、事件ごとにフラットに描かれてる。

著者は明らかに死刑廃止論者なんだけど、その自身の理念はあとがきまで我慢しているのもよかった。

深い位置まで死刑囚に関わっているから、当然心情的には死刑廃止に傾くのは当然でそれを否定することはない。死刑/死刑囚に近い人ほど死刑廃止論を持つのは皮肉である。